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サトウキビから生まれた魅惑のお酒
 ラムの銘柄をいくつあげることができるだろうか。おそらく5つ以上数えられる人はほとんどいない。このお菓子の風味づけというイメージの強い酒を専門に扱うバーが東京にある。今回はこのバーを経営する海老沢忍さんに、ラムの魅力と新しい酒を浸透させるという仕事についてお聞きする。

photo 吉祥寺駅北口にほど近い場所、三越の横の路地を入った小さなビル。スクリュー ドライバーはそのビルの細い階段を上り詰めた4階にあった。テーブル2卓とカウンターで10席、テラスをあわせても12名で満席となる、まさに隠れ家という言葉がぴったりの店だ。
 木のイメージを大切にした店内には、丸太を利用した椅子が置かれ、どこか懐かしい雰囲気が漂う。
 ここは、ラムが250種、ストックを含めると450種も置かれているラム通のバーだ。店主の海老沢さんは「よく外国人のお客様から、『こんなにラムばかり取り揃えても商売にならないだろうに、いったい何がやりたいのだ。クレイジーだ』と言われます」とにこやかに話す。

素直においしいラムとの出会い
−さっそくですが、ラムとの出会いは何だったのでしょうか。
海老沢 私は17〜18歳の頃に酒の仕事に携わるようになりまして、ちょうどその頃、1980年の中頃はバーボンウイスキーがブームでした。それから人気はスコッチのシングルモルトウイスキーに移っていくわけですが、当時の私にはモルトの良さがよくわからなかったのです。
 お客様から「モルトと言えばアイラでしょう」と言われても、アイラモルトの強い個性を素直においしいと感じられない。自分がほんとうには「おいしい」と思っていないので商品知識もあまり増えない。それをお客様に見透かされてしまい、バーテンダーなのに酒の話を辛いと感じてしまうような感じでした。正直この時期はスランプに陥っていたと思います。
photo そんな時、勤務先のマスターに教えてもらったのがイギリスのブリストル社が出しているラムでした。今でもはっきり覚えています。ふくよかな味と香り、甘さの後に苦味や渋みがあり、ほんとうにビックリしました。こんな酒があるのかって、ハンマーで頭を殴られたような感じですね。
 それまでラムという酒は、ラテン独特の適当な酒だと思っていました。つまり、アルコールを飲めればいいという感じで、規格も統1されていない、乱暴でいい加減な酒というイメージだったのです。ところが、しっかりした裏付けがあるものもあり、しかも素直に「おいしい」と思えた。これならバーテンダーを続けられると、何だか救われたような気がしました。
 念のため言っておきますが、今はシングルモルトも大好きですよ。

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