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30代を迎える団塊Jr世代の酒

シニアにさしかかる団塊世代の酒

日本酒の味の客観的評価

酒マニアな人々への道程

酒米生産の現状と課題

おいしいカクテルをお出しするために

日本の酒税が歩んできた道

シングル化がもたらす飲酒風景

サトウキビから生まれた魅惑のお酒

変わる食卓・消えた晩酌

三井物産の清酒界進出

幕末サムライ使節の洋食・酒体験

日本酒を自家貯蔵する愉しみ

お酒で身体はどう変わるのか

「おつまみ」の日米交流
  意外史(3)あられ


「おつまみ」の日米交流
  意外史(2)枝豆


「おつまみ」の日米交流
  意外史(1)ポテトチップ


古き一升びんをたずねて
酒論稿集
その他
酒マニアな人々への道程
飲酒好き派と銘柄好き派の酒との付き合い方
 酒好きといわれる人々に飲酒の実態をインタヴューして、彼らには2タイプあることに気がついた。ひとつ目は、とにかく飲むこと、飲んでいることが好きなタイプで、ある程度のこだわりはあるものの、銘柄を追求しているようには見えなかった。もう一方で、飲む量より銘柄にこだわり、さまざまな銘柄を飲んで追求していくタイプ。
 ひとつ目のタイプの人々は、酒にはまっていった理由を聞いても明確な答えはなく、気づくとマニア的に飲んでいたという人が多い。ふたつ目のタイプの人々は、酒売り場の店員が熱心に教えてくれた、たまたま飲んだ酒の味に感動したなど、酒マニアになった理由が明確になる。特に女性には、これまで飲んでいなかったが感動したので追求するようになったという、追求派が多いようだ。
 さらに、仕事を兼ねたり接待など外で飲む派と、家で飲む派。この両者にも飲み方に差があるように思う。外で飲む派は、好みはあるもののビールからワイン、焼酎から日本酒までさまざまな種類の酒を飲む。家で飲む派は、やはり自分の好みの種類しか飲まない。
 いずれにしろここで紹介する5人の酒マニアたちは、酒と人間関係、人生の喜びと活力、さまざまな意味で酒とうまく付き合っていた。

ゲーム感覚で楽しむワインはネットで購入
小野雅代
千葉県・35歳・女性・ウェブマスター(会社員)・家族構成(子供3人)

小野さん宅の冷蔵庫の野菜室 専業主婦だった小野さんは、子育てが一段落し、昨年春に再就職をした。専業主婦の間は、来客時自宅で、付き合い程度に飲む酒だったが、再就職をしてみると飲酒の機会も増え、ワインにはまっていったと言う。
「お酒を飲む雰囲気は昔から好きでした。専業主婦の間は、出歩く機会も少なく、外で飲むということに憧れていたんだと思います。それが、ウェブマスターという専門職に就き、接待や同僚と飲む機会が一気に増えました。若い頃とは違って、同僚と飲みに行くのもホテルのバーやワインバーなど、高級な場所が多く、よいワインを飲む機会に恵まれていたと思います。ワインってこんなにおいしいんだと、開眼した気分でした。これまでの飲んで酔うというお酒のイメージが、味わって飲むに変わったのです」
 ワインに関して非常に詳しい彼女も、初めは軽い白ワインばかりを飲んでいたと言う。
「ある日、新宿の小田急センチュリーホテルのバーで、ドメーヌ・J・F・コシュ・デュリのムルソーを飲ませていただいて、こんなに濃度のあるワインがあるのかと感動し、いろいろなワインを試してみようと思ったのがワインにはまるきっかけです。凝り性な性格なので、まずはムルソーからと、ムルソーで最上級のつくり手と言われるドメーヌ・デ・コント・ラフォン、一級畑のぶどうをブレンドしてあえてランクの低いムルソーとして出しているこだわりのドメーヌ・デュ・シャトー・ド・ムルソーなど、世界の名酒事典を片手に片っ端から飲んでいました。いま考えてみると、ドメーヌ・J・F・コシュ・デュリのムルソーなんて、初めに素晴らしいワインと出会えてよかったと思います」
 白ワインをかなり極めると、その勢いで赤ワインも飲んでいった。
「たまたま、ワイン関係のホームページも担当したりして、飲む機会には恵まれました。仕事のテイスティングも含めると、週に4〜5日は飲んでいますから。いま、ブルゴーニュの赤ワインにはまっています」
 その理由がまたちょっと変わっている。
「これまで飲んできた感想ですが、ワインって価格が高いものほどおいしいじゃないですか。でも、ブルゴーニュってよいつくり手のはずれ年を狙ったり、有名な村からちょっとはずれたところを狙えば、案外安くておいしいワインに恵まれます。えっ、この値段でこの味・・・と思えた時が嬉しくて、それでブルゴーニュにはまっているのです。ボルドーと比べると酸が多くてタンニンが少なく、クリアなところ、もちろんその繊細さも気に入っています」
 小野さんは、ブルゴーニュワインをゲーム感覚で楽しんでいた。
「いま夢中になっているのは、ゴッドハンドと呼ばれているドメーヌ・ジャイエ・ジルのブルゴーニュ・パストグランです。これは私が買っているところで、1本1750円なんです。ケース買いなら、1本あたり1575円。香りが豊かで、繊細で、複雑味のある優しい味・・・。この価格ならチリワインなんていらないと思ってしまいます」
 ウェブマスターの彼女は、ワインの買い方もちょっと変わっている。
「ワインを飲むのは、週に4〜5回。そのうち2回くらい、つまり週末と早く帰宅した日は自宅で飲んでいます。自宅でワインを飲もうと思うと、この料理と合わせるとおいしそう・・・などと考えて、買い物をするのも、料理をするのも楽しくなるのです。家で飲むドメーヌ・ジャイエ・ジルのブルゴーニュ・パストグランは、インターネットでケース買いし、冷蔵庫の野菜室に保管しておきます。電車のなかで、今日は飲もうとワクワクしているのに、入った酒屋に気に入ったワインがないのは不愉快でしょう。だから買い置きしてます。インターネットで買うのは、会社からでも家からでも、そろそろストックがなくなったなと思ったらその場で注文できるから。電話注文だと、会社から電話するのはさすがに気がひけますから。それに、重いワインを持って帰らなくてもいいので便利です」
 何と、この冷蔵庫はワイン専用だという。
「ワイン専用といっても、普通の400リットルの冷蔵庫です。ただ、ほかの食材と一緒に入れるとどうしても別の匂いが移ってしまうので、ワイン専用として1台購入しました。野菜室にはブルゴーニュの赤ワイン、通常の冷蔵庫部分にはビールやドイツワイン、封を開けていないジュースなどが入っています。冷凍庫は氷しか入れていません」
というこだわりは、さすがだ。

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